「HI-SECO」企画猫の耳は折れていたか

猫の耳は折れていたか

良かったところ
先生が笑いしっかりとってたまゆちゃんほんと空気感あるし絶妙に面白い役者だなあ
親父の方言
舞台美術の塗りとかが今までよりもきれいに出来てた
チケットがかわいい
立て看板がカッコ良い
オープニングダンス大人数で踊るの好き

感想
みながら、これは「ライトノベル演劇」と呼べるようなものではないかと感じた。強いキャラクター性をもとにした笑い、SF要素の深くは考えさせないように展開する扱い方、学園で変わった女の子が繰り広げる青春劇。
笑えて熱いとこにもってければ成功かなと見ながら思った。それをもとにいか感想。

戯曲はもう少し整理される必要があると思った。いわゆるループものなんだけど、そのループのルールとかどういうものだとかいうのが言葉だけで語られていてわかりづらい。物語に引き込むための前半がうまくいっていない。

あとみながらループものの醍醐味の1つは何度繰り返しても事態を変えられない、っていう部分かもなと思った。時かけしかり僕だけがいない街しかり。ここをこうしたら解決できるのでは、まただめだった…。の繰り返しから解決策を見つけて行くゲーム的楽しさ。
今回の猫ではそこが描かれていないのがもったいない、言葉上で繰り返して失敗してるとは言ってるけど。中盤よりまえにループの終わりである妹への暴行に直面させていったらよりよかったかもと思った。その方がラスト熱いでしょうきっと。


演出としては場面転換、ではけなどからみてもシンプルな見せ方が多かった。それによって何が起きているかどこをみればいいかわかりやすい。一方で同じ絵が多かった印象。部屋とか教室の決まった絵が続いていたのでもう少し絵に遊びがあるとなおよし。
これから演出家が成熟していけばそういうこともできるようになるんだろうなあ。
もっとテンポは詰めていける気がする。軽い熱い楽しいエンターテイメント演劇にはそれに見合ったテンポ感がいるのだ。全然そういう演劇ではないけどもしみてないなら野田秀樹と検索して出てくる映像をこっそりみてみると、超ハイテンポな演劇をみれる。別にここまで速くなくてもいいんだけど、単純に速さとそれをつかさどれる俳優がいれば笑いや熱さはともなってくるとも私は考えたりする。

私は今回の芝居は120分だけど極端に言えば90分〜100分くらいまで短くなるよう詰めた方が楽しいような気がしてみていた。個人的には。

 

俳優は滑舌よく喋れるようにするとなおよし、どこをくっきり聞かすのかとか意識しつつ。

ハイセコがよくやる突発的なギャグ笑いも今回は結構に受けてたのでよかったのではないでしょうか。掛け合いの笑いはもっと研究してくとより笑えると思いました。

笑えると劇に引き込めるから物語演劇には必要な要素だ笑い。

以上。

おつかれさまでしたー